ご訪問頂きありがとうございます。前回に続き雇用保険のお話です。

本日は一般的に失業保険と呼ばれる、会社を退職した場合に支給されるお金のお話をしましょう。まずは正式名称を知っていただきます。【基本手当】といいます。離職票を自宅最寄りのハローワークに提出して所定の手続きをすると4週間に一度支給される手当の名前です。

因みに、余談ですが『離職』と『失業』の違いをご存知でしょうか?

『離職』…単純に仕事を辞めている状態のこと / 『失業』…離職後、労働の意思と能力があり、職業に就くことが出来ない状態にあること

テストには出ませんのでご安心を。

会社を『自己都合で辞めた場合』は3ヶ月(又は2ヶ月)待たされるのは何故でしょう。これは給付の濫用を防ぐためと言われています。基本手当欲しさに短期間で入社・退職を繰り返すことを防ぐためだと理解しております。

さて前回の投稿の最後に、「『自己都合で辞めた』場合でも、3ヶ月(又は2ヶ月)待たずに給付金がもらえることもあります。」と気になる文章を残しました。このお話を少し掘り下げますね。一般的に会社を自己都合で退職する場合、転職、独立といった「自分の意志」で決断すると思います。しかしこの「自分の意志」に「自分だけではどうしようもないこと」が含まれる場合、3ヶ月(又は2ヶ月)の制限期間が無くなるのです。(特定理由離職者と言います。)

「自分だけではどうしようもないこと」の例を挙げると、

・体力の低下、病気やケガなどの理由により離職したこと

・家族の病気やケガ、死亡や看護の為など家庭の事情が急変したことにより離職したこと

・夫や妻・その他親族と別居生活の継続が難しくなったことにより離職したこと

・通勤時間が往復4時間以上になったことにより離職したこと  等々…

離職票をハローワークに提出する際に、上の理由を証明できる書類を添付することで特定理由離職者として申し出をすることが出来ます。(どんな証明書類が必要かは各ハローワーク毎に少しずつ違うので割愛します。)

意外と知られていない「自分だけではどうしようもないこと」という理由があること。頭の片隅に忍ばせておくだけで、基本手当が[早く貰える]のです。

次回は、基本手当が[多く貰える]お話をします。

~雇用保険の制度は細かいきまりが満載です。記事の内容は分かりやすくお伝えするためにかみ砕いて、すりつぶして、スムージー状にしております。手続きや制度に関しては個別にご質問ください~